無敵鋼人ダイターン3

STORY

第1話 「出ました!破嵐万丈」

脚本:荒木芳久/絵コンテ:斧谷稔/演出:富野善幸/作画監督:中村一夫

 サンドレイク卿が主催するコンテスト「ミス・インタービューティ」。色とりどりの美少女たちが勢揃いしたこのコンテストで、見事優勝したのはビューティフル・タチバナという17歳の少女。しかし、彼女の優勝が告げられた時、会場にひとりの男がさっそうと登場する。それが「噂の破嵐万丈」だ! 全人類のサイボーグ化を企むドン・ザウサー率いる「メガノイド」の野望を打ち砕くために活躍しているナイスガイ。彼は、サンドレイク卿がメガノイドである確証を得るため、コンテストにアシスタントであるビューティことビューティフル・タチバナを潜入させていたのだ。万丈から正体を見破られたサンドレイク卿は、集まった美少女たちをメガノイドの忠実な僕(しもべ)にすべく、彼女たちを誘拐しサイボーグに改造しようとしていた! それを阻止しようと会場内で銃撃戦を展開する万丈。しかし、サンドレイク卿の仕掛けたトラップにはまり、そこから脱出した時にはビューティたち美少女はさらわれた後だった……。

第2話 「コマンダー・ネロスの挑戦」

脚本:星山博之/絵コンテ:記述なし/演出:貞光紳也/作画監督:富沢和雄

 ドン・ザウサーの命により、エリントン市上空に現れたコマンダー・ネロスは、何万人という市民を退避させ、この市を占拠してしまう。そして、反重力装置を使ってエリントン市を空中に浮かび上がらせる。これはよりよい環境で家畜として育てた人間を、メガノイドの戦闘員「ソルジャー」に改造するための実験だった。
 一方、コマンダー・ネロスによってエリントン市が占拠されたことを知った万丈は、レイカを伴いマッハ・アタッカーで現場へ急行する。そんな2人に対し、浮遊するエリントン市に備え付けたミサイルなどで歓迎するネロス。万丈は対空砲火が集中する上空からの侵入を諦め、露出していた地下鉄用のトンネルからマッハ・アタッカーをマッハ・パトロールへとチェンジさせ、市内への侵入に成功する。しかし、市内には多数のソルジャーが配置され、思うように身動きがとれない。そこで万丈は、ネロスの居場所を突き止めるため、レイカと共にとある高層ビルへ潜入し、逃げ遅れた少年「トッポ」と出会う。そんな時、ネロスから「15分以内に始末する」という挑戦状を叩きつけられてしまう万丈だが、ネロスがいると思われるビルの位置をトッポから教えてもらい、逆にネロスを襲撃する。そして反重力装置のコントロール室をレイカとトッポに占拠させた万丈は、ネロスとさしで勝負をする。

第3話 「裏切りのコレクター」

脚本:荒木芳久/絵コンテ:記述なし/演出:広川和之/作画監督:加藤茂

 最新鋭の旅客船や旅客機などが行方不明になるという怪事件が続発。事件の背後にメガノイドが暗躍していると考えた万丈は、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の諺に則り、初フライトを控えた新型旅客機イーグラムに、発信機を持たせたビューティを潜り込ませる。
 一方、一連の事件の首謀者であるコマンダー・ベンメルは、強奪した世界中の最新メカを、ミニチュアマシンを使って手ごろな大きさに縮小し、コレクションするという変わり者のメガノイド。万丈の行動を察知しつつも、帆船型の空飛ぶ巨大戦艦デスバトルでイーグラムを捕獲してしまう。しかも、それを阻止しようと現れた万丈操るダイターン3に「これぞメカニックの最高の美しさじゃ」と、ひと目ボレ! コレクションに加えるべく、人質にしたビューティやイーグラムの乗員乗客を盾に、デスバトルの触手でダイターン3を拘束。意気揚々と基地へ引き揚げたベンメルは、人質をメガノイドへ改造することよりも、ミニチュア化を優先させてしまう。そしてミニチュア化したイーグラムに続き、万丈を乗せたダイターン3までもが!?

第4話 「太陽は我にあり」

脚本:荒木芳久/絵コンテ:斧谷稔/演出:貞光紳也/作画監督:中村一夫

 工業都市デリアが地上から消滅したという情報を受けた万丈は、調査に乗り出す。万丈が現場に到着すると、ひと足先に近くで遊んでいたトッポやピノたちが駆けつけていた。そんなトッポたちから、デリアを消滅させた謎の飛行物体から破片が落下したと説明される万丈。ところが、それを回収しにメガノイドのデスバトルと装甲戦車が出現! 迎撃する万丈は、マッハ・アタッカーの損傷と引き替えに回収阻止に成功。マッハ・アタッカーの修理ために大型トレーラーでやって来たギャリソンにその破片を分析させると、それが太陽エネルギーを利用した兵器の一部であることが判明する。そしてメガノイドの基地が、建造中の太陽エネルギー研究所ではないかと推測した万丈は、そこを訪れる。
 そのころ研究所では、メガノイドのコマンダーでもある太陽研究所所長が、自分の正体をメガノイドだと知り困惑する息子のピノや、そのピノを追いかけてきた仲間のトッポたちを拘束してしまう。そして万丈接近の知らせに、デリアを消滅させた飛行メカ「ガルゴ」3機で迎え撃つ。万丈はダイターンを呼び出すのだが、ガルゴが放つ太陽エネルギー光線に苦戦する。

第5話 「赤ちゃん危機一髪」

脚本:星山博之/絵コンテ:記述なし/演出:山崎和男/作画監督:山崎和男

 メガノイドの人間狩り事件を調査していた万丈とビューティは、謎のUFOを追ってとある村へやって来た。すると村を囲む謎の10本柱からバリアーが放出され、2人の侵入を阻もうとする。しかし万丈たちは完全に覆われる直前に中へ入り込み、無人と化したはずの村で赤ん坊を保護する。そして、その子を背負ってメガノイドの秘密基地へと潜入する。
 そのころ秘密基地では、コマンダー・ブランドル指揮の下、人間狩りで集めた村人たちをメガノイドへ改造するための手術が行われようとしていた。万丈はビューティと赤ん坊を残し、ブランドルが指揮する指令室へと殴り込む。そしてバリアーの解除と村人を解放させようとするのだが、ビューティと赤ん坊が人質に捕られてしまい形勢逆転。村人共々捕らわれの身となった万丈たちは、メガノイドに改造される運命に!?

第6話 「アニマッドの華麗な招待」

脚本:吉川惣司/絵コンテ:記述なし/演出:貞光紳也/作画監督:富沢和雄

 動物と自然を愛するドクター・アニマッドから招待され、アフリカへやって来た万丈ファミリー。ところが用意されたコテージに到着したものの、なぜか招待主の姿はそこにはなかった……。その代わりに、彼らは動物の姿をしたサイボーグたちから監視される。だが、万丈がそのことに気づいた時には、ビューティとトッポがペガサスの姿をしたサイボーグに拉致された後だった。2人を救出しようとする万丈だが、そんな彼の前に巨大合成獣「アンヘルム」が立ちはだかる。万丈はキャリーガンなどで対抗するもアンヘルムには通用せず、捕らわれの身となってしまう……。
 ジャングルの中にある奇妙な建物へ連行された万丈、ビューティ、トッポたちの前に現れる白髪の老人。彼こそが、万丈ファミリーをアフリカへ招待したドクター・アニマッドその人。彼はメガボーグ技術者でありながら、勝手な研究ばかりをして処刑されそうになったところを、ダイターンを倒すことを条件に処刑を免除されていた。ところが、捕らえた万丈とビューティをメガノイドには改造せず、なんとギリシャ神話の半人半馬の怪物ケンタロウスに改造しようする。そして万丈とインパラを合成装置に送り込む。

第7話 「トッポの出撃大作戦」

脚本:荒木芳久/絵コンテ:記述なし/演出:広川和之/作画監督:林良男

 テレポートマシン(時空間転移機)を発明したコマンダー・ダストン。大量のソルジャーを確保するため、地球の大都市テルアンジン市の周囲3カ所に装置を設置し、都市ごと火星にテレポートさせようと計画を立案。さっそくデスバトルを使い、マシンの1機を科学植物研究所に設置する。だがその時起きた電波障害によって、万丈にメガノイドがテレポートマシンを使用していると分析されてしまう。万丈はそれを阻止すべくマッハ・アタッカーで現場に急行し、設置したマシンを防衛するソルジャー部隊と交戦。その攻撃は凄まじく、テレポートマシンをなかなか破壊できずにいた。するとそこへ、いたずら目的でダイファイターに乗り込み、発進させてしまったトッポが現れる。驚く万丈をよそにテレポートマシンが作動し、トッポを乗せたダイファイターは砂漠地帯へ飛ばされたあげく、砂地に吸い込まれ脱出不能に陥ってしまう。万丈はトッポに連絡し、ダイファイターからダイタンクにチェンジさせ、事なきを得る。

第8話 「炎の戦車に散るジーラ」

脚本:星山博之/絵コンテ:斧谷稔/演出:広川和之/作画監督:西城明

 幼なじみのトニーから連絡を受け、彼の家へ急ぐレイカ。その道中メガノイドに襲撃され、地底基地へと連れ込まれてしまう。そこでトニーと再会したレイカの前に現れる女性コマンダーのジーラ。2人のことを知っているような口ぶりの彼女から、トニーの連絡は万丈を誘き出すためのエサとなる、レイカを捕まえるための罠だったことが明かされる。そしてジーラは去り際、2人の目の前にペンダントを投げ捨てる。すると中から犬の骨のかけらが出てくる。それを見たレイカとトニーは、そのペンダントが幼なじみのマリーネのものだと確信した直後、駆けつけた万丈たちにより救出される。
 その様子を監視するジーラは、レイカと合流し脱出しようとする万丈たちを亜硫酸ガスが充満する溶岩洞窟へ誘導する。しかしダイファイターの爆撃により、万丈たちが窒息死するのを悠長に待てなくなったジーラは、一気に片をつけるべく第1坑道へと追い立てる。そうとは知らない万丈たちは、今度こそ脱出ルートだと思い、ジーラ率いる戦車隊が待ち構える巨大な空間に飛び込んでしまう。

第9話 「おかしな追跡者」

脚本:吉川惣司/絵コンテ:記述なし/演出:藤原良二/作画監督:加藤茂

 豪華客船で船旅を満喫する万丈、ビューティ、レイカたち一行の前に現れる謎の美女。ところがその彼女を狙って、コマンダー・フランケンが現れた。怪力を振りかざして暴れ回る彼の前に、なす術のない万丈は彼女を連れて逃げるのが精一杯。おかげで船は沈没し、間一髪で脱出した万丈たちは、とある島の病院にたどり着く。
 するとレイカは「強制記憶再生機」なる装置を持ち出して、万丈の過去の記憶から彼女がウエイトレスのマリアであることを突き止める。しかしレントゲン検査から、マリアがメガノイドであることが判明する。そこへまたしても現れるコマンダー・フランケン。万丈は彼女がメガノイドであっても、自分を慕って逃げ出してきたことを素直に喜び、必死になって守ろうとする。そこで留守番をしていたギャリソンに、マッハ・アタッカーを届けてもらい、追撃してくるコマンダー・フランケンを生け捕ってしまう。

第10話 「最後のスポットライト」

脚本:星山博之/絵コンテ:斧谷稔/演出:貞光紳也/作画監督:山崎和男

 今をときめくクンフー界のアクションスター「ウォン・ロー」。彼の映画を見ていた万丈は、その中で敵役の男が実際にウォン・ローの手により殺されていたことに気づく。これが自分に対するウォン・ローからの挑戦状だと理解した万丈は、撮影現場へと乗り込む。
 一方、万丈の登場に気をよくするウォン・ロー。なぜなら、彼の夢は世界最強のクンフー軍団を作って破嵐万丈と対決し、それを映画に撮ること。そして正々堂々、素手で万丈を倒すのも夢だと語るウォン・ローは、万丈に肉弾戦を挑んだ。ところが、生身の体で互角以上に渡り合う万丈の力を見誤っていたウォン・ローは、メカ同士による世界最高のアクション映画を作ろうと持ちかける。そこで万丈は「ウォン・ローが死んで、ファンの女の子たちが嘆き悲しみ、間違いなく大入りになる」と皮肉るのに対し、ウォン・ローは「波乱万丈な運命が、ついに破嵐万丈を死に追いやると宣伝してあげよう」と言い返す。激しく火花を散らす両雄による、世界最高のアクション映画の撮影がここにスタートする。

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